ウサギの国のキュウリ (幻冬舎ルチル文庫)
兎人・黒田十四郎(くろだじゅうしろう)×鳥族・九里(きゅうり)
※リンク作あり。既刊感想はこちら→既刊感想はこちら→「ウサギの王国」「ウサギの国のナス

《感想》

前作の感想で、「狸とかサルとかが次かなぁ」なんて予想してました。が、直球ストレートな主人公が登場しました。神さまの乗り物でナスとセットのお名前といえば、そう、きゅうりです。ほとんどの人は予想通りだったかも。

前2作の受け主人公は、現代日本からやってきました。今回は、異界の人間。といってもウサギの国とは違う場所のようです。九里は鳥族で背中に大きな翼があり、亀族との抗争に敗れて島流しになる途中に漂流してウサギ国にたどり着きます。浜で倒れてワニに襲われかけたところを助けたのが、十四郎でした。

この二人、とある事情から以前に会ったことがありました。特に九里にとって、十四郎は「運命の伴侶候補」という認識。十四郎も九里のことをずっと想っていて、実は最初から気になる相手だったんです。じゃぁすんなり恋が進むかというと、そんなはずもなく。話を聞かない&妄想力豊かなウサギ人と、貞操観念が強い鳥族の、微妙なすれ違いが続きます。

勘違いによるすれ違いを乗り越えて、やっと想いが叶ったと思ったら。ラストで鳥族の仲間が登場。あと少ししかページが無いのにどうするのかと思ったら、なんと九里が行天の行動に出ました。男らしいというか、思い切りがいいというか。いや〜、びっくり。

このシリーズ、主人公たちの恋話以外の細かい設定が楽しいんですよ。今回は鳥族の特性で、光るもので自分が入る籠を編むのが大好きとか、ネギを見たら背負わずにはいられないとか。カラスなのかカモなのか、兎神=1作目主人公にも突っ込まれてましたね(笑)。

冒頭で私が「狸とかサル」と予想した原因の山は、テングダケが生える山だから天狗山と名付けた、というオチでした。天狗がいるわけじゃありません。ということは、次の新キャラは…亀と予想。ウサギにとってはライバルな物語もあるし、九里を追って現れた亀とウサギが対立して、なんて妄想をしてみました。きっと外れてることでしょう(笑)。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)いくさに敗れた九里は偶然ウサギの王国に流れ着き、神主見習いの十四朗と出会う。鳥族の九里の背には黒い翼が、十四朗の頭にはウサ耳が生えていた。種族の違う二人は一度幼い頃出会っていて、もしやこの再会は運命!?だが性に奔放なウサギの国に貞操観念が異常に発達した種族の九里が来たことで、えろーすにまみれた事件が二人をすれ違わせて!?
(Amazon「内容」より)

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