椿楼カンタレラ (アクアコミックス)
遊郭養子・禅一郎(ぜんいちろう)×男花魁・門倉慎吾(かどくらしんご)

《感想》

BLでは定番設定の、本当なら陰間=男花魁です。花魁って言葉のほうが華やかなイメージがあるからな〜。今後もBLワールドでは花魁が主流でしょう、きっと。

当然のことながら花魁になるのは受けで、元華族とか高貴なお坊ちゃんが借金のカタにっていうのが一般的。売れっ子になるための修行が始まりますが、仕込みのお相手をするのは攻めなのもお約束で。仕上がったその後は、道が二つに分かれます。

  1. 仕込みのお相手が実は桜主で水揚げ前に両想いで客の相手は回避
  2. 人気花魁になり取った客の一人に身請けされて遊郭卒業

今回は、AとBのミックスタイプ。桜主の養子に仕込まれて、遊女としてもデビュー。お互いに親の敵という事情があり、さらに意地とプライドもあって、すんなり両想いにはなりません。その分、想いが通じてからは遠慮なしというか。特に禅一郎が弾けてますね。そのまますんなりハッピーエンド…とはならず、もう一山待ってました。

描き下ろしは、本編その後、一緒に暮らしてる二人の甘々の様子です。4コマ漫画もあって、飴をかじりながらストーカーする禅が大好き。あとネコ布団とか、これからの季節にぜひ欲しい逸品です(笑)。

舞台が大正時代の長崎ということで、言葉に方言が少しだけあるのが可愛いんです。周囲の花魁や禿がカラッとした性格で遊郭モノにはつきものの虐めもなく、陰湿な感じはありません。慎吾も花魁という境遇を受け入れてるし、後ろ向きな子が一人もいないんですよ。だから読みやすともいえるし、インパクトが薄い感じもしました。

今回は「電子貸本Renta!」での48時間レンタルで読みました。紙媒体での発売とほぼ同時、しかも安く読めるのでものすご〜くお得。Renta!限定特典ペーパーは、表紙のラフ画でした。こういうのが増えてほしいけど、作家さんの利益がちょっぴり心配だったりもして。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)御曹司の慎吾が借金のカタとして売られた先は──丸山遊郭随一の男妓楼『椿楼』だった! しかもそこには、数日前に出会った無礼な男・禅一郎の姿が…。その傲慢な態度に反発心を覚えるものの、遣り手として廓内を仕切る禅一郎に逆らえるはずもなく、慎吾は彼から一流の花魁になるべく調教されることになって…? せつなく美しいエロティック浪漫譚! 嬉しい描き下ろしもアリv
(Amazon「内容紹介」より)

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