ーdernierー雪色の物語 (K-BO COMICS)
吸血鬼・相葉蒼人(あいばあおひと)×北沢粉雪(きたざわこなゆき) 表題カップルほか
※中編+短編2作です。

《感想》

雰囲気のある表紙に惹かれて購入です。「見た目よりも中身」といいますが、やっぱり見た目も大事だと思うんですよ、私は。だって興味を引くきっかけになりますからねぇ。でも「見た目だけ」だと、後のガッカリ度合いが大きいのも間違いなくて。「それなりの見た目に最高の中身」が理想かな。

ちょっとずれたので、改めて本題の感想へ。大好き設定の吸血鬼BLということもあり、かなり期待して読み始めました。主人公は粉雪で、冒頭、自分探しの家出をして始まります。表紙のあと、いきなり身ぐるみはがされた状態になり、行き倒れかけたところを蒼人に助けられます。

粉雪が来た町は吸血鬼と人間が共存する場所で、粉雪は吸血鬼を倒すためにやってきました。その目的はあっさり蒼人にバレますが、なぜか蒼人は粉雪を追い出すところか力を貸すような言動を取ります。

粉雪が吸血鬼を嫌う理由に実は蒼人が関係していて、その罪滅ぼしでもあったんです。事実を知った粉雪ですが自分の非を認めてぐぐっと精神的に成長、けれど命の時間が限られていた蒼人に無理やり記憶を消されて…。

で、いきなり話が冒頭の続きへ。「え、何がいったいどうなったの???」とクエスチョンマークが飛び交う中、もう一回始めから読み直してやっとわかりました。この話、転生BLでもあったんですねぇ。

100ページちょっとの中に色んなものが詰め込まれすぎていて、慌ただしいというか。なぜ蒼人は死ぬのか、なぜ二人は恋に落ちたのか、大事な部分がものすご〜く簡略&省略されちゃってるんです。妄想力のたくましい腐女子のカバー力なら大丈夫でしょう、ってことなんでしょうか。せっかく面白い設定だったから、せめて丸々1冊、表題作にしてほしかったですねぇ。

同時収録の短編も、1つは長編の一部分を切り取ったような、ラストの1作は序章のような感じ。これだけだと物足りない感じがしちゃいます。案外それが狙いだったりして。少なくともラストの短編は続きが読みたくなりました。これって策にハマったってことかな(笑)。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)足りない何かを探して、自分探しの旅に出た粉雪。訪れた町――そこは「みすてられた町」と言われる、人間と吸血鬼が共存して生きる場所だった。ひったくりにあい、服や荷物を奪われたあげく、道に迷った粉雪は、そこで「相葉蒼人」に助けられた。見ず知らずの粉雪に、親切に吸血鬼と町のことを教えてくれる蒼人。だが、粉雪には、どうしてもこの町のことを受け入れられない理由があった……。
(電子貸本Renta!「内容紹介」より)

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL漫画感想へ
にほんブログ村
応援ポチよろしくお願いします