神さま、お願い ~恋する狐の十年愛~ (ディアプラス文庫)
小学生〜会社員・澤本壮志(さわもとそうし)×狐のもののけ・佐登(さと)

《感想》

ソチオリンピック、終わりましたね〜。浅田選手のフリー演技を含め多くの印象的なシーンがあったなか、私のNo1.はスノーボードパラレル大回転で銀メダルの竹内選手。

海外チームに飛び込み自ら広島県に観光大使として売り込むパワーには、「自分も行動しなきゃ」と活を入れられた気分です(笑)。週末からは3月に突入することだし、気合入れなおして頑張るぞ〜。

さて本題。今年も絶好調なモフモフBLに、胸がキュンキュンするような切なさが程よくプラスされました。私の好みツボにがっつりで涙腺も刺激してくれて、もう大変(笑)。忙しくてBLを楽しむ時間が減っても、こういう作品があるから卒業する気はゼロなんですよねぇ。

2人が初めて会ったのは、壮志が小学4年生のとき。夏休みの間、母親の実家に預けられた壮志は退屈をもてあまし、立ち入りを禁止された裏山に入ります。そこで出会ったのがケモミミ尻尾の佐登でした。

一緒に遊んで仲良くなって、翌年の再会を約束して別れた壮志ですが、直後に両親が離婚して父親に引き取られたため、母の実家とは疎遠になってしまいます。そうとは知らない佐登は5年待ち続け、壮志の無事を確かめる為に神様に頼んで耳と尻尾を隠す神通力をもらいました。

ただその代償は、残りの寿命はたったの10年という大きなもので。それでも佐登は2度の再会と2度の切ない別れを繰り返しながら、壮志を想い続けます。待っててた5年を足したら15年もの間、一人の相手に一途なんですよ。

佐登が壮志と別れなければいけなかった理由は、その寿命にあります。10年で一生分の老化が進む為、人間でないとばれることを恐れたんです。しかも再会するたびに佐登の見た目年齢は一気に進んでいるから、壮志は佐登に気付けないんです。

そして本当に佐登の寿命が尽きかけた時に、2人は3度目の再会。ここからはまさにクライマックスで、ドラマだったら皆ティッシュボックスが放せない展開に。もし耽美June作品だったら2人の願いは神様には届かなかったでしょうねぇ。でも今はBLの時代で、ちゃんと素敵なラストが用意されてます。うん、いいラストでした。

私は名倉作品と相性が良いようで、結構高評価が多いんですよ。今までのディアプラス文庫作品は、ややコミカルよりで楽しく読めるのが魅力でした。でも本作のようなしっとり系も良い感じじゃないですか。手元にあと2作名倉さんのBLがあるから、積読山から掘り出してこなきゃ。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)「壮志に会いたい。山の神さま、この耳と尻尾を消す方法を教えてください」。狐のもののけ・佐登は命の時間と引き換えに、耳と尻尾を消す神通力を手に入れた。だから、もう壮志は佐登だと気づかない―。再会と別離を繰り返しながら、それでも佐登はただ一途に壮志を愛し続けた。壮志もまた、出会うたびにどんな佐登にも友情を、やがては恋心を示してくれた。そして時は無情に流れ…?人と狐のせつない純愛譚。
(Amazon「内容」より)

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