竜王の后 (リンクスロマンス)
竜王・リュウこと蒼柳健(そうりゅうけん)×羊飼い・シン

《感想》

ファンタジーBL、いいですねぇ。少し前までは「ファンタジーは編集さんにOKもらえない」なんて後書きも見かけましたが、そういうのは随分減ったんじゃないでしょうか。モフモフブームも来てることだし、今年も期待できそうです。

本作の舞台は、竜の血を引く王が治める国や、天帝の末裔を名乗る国など、大きく4つに分かれた世界。天帝の国・禦空国(ぎょくうこく)が周辺諸国への侵攻に動いたことから、竜王国・竜王は自分を助ける存在といわれる竜妃を探し始めます。

同じ頃、とある村で羊飼いをするシンは、倒れた男(実は竜王)を助けます。狼に育てられた過去を持つシンは、動物と意思疎通できる能力を重宝がられつつ、人々に交わることは許されず暮らしてきました。境遇を受け入れつつ本心は寂しかったシンは、リュウと名づけ面倒を見ます。

最初は様子がおかしかったリュウですが、夜になったら本来の竜王らしい言動が復活。シンを竜妃と名指し、問答無用で押し倒します。どうやら頭に傷を負って感情がコントロールできなかったらしく、その直前に襲われたことや、竜妃に対する過剰な期待と平凡なシンに対する失望で、暴走しちゃったんですね。

相当失礼な発言を連発していますが、シンはリュウの言動に怒りつつも見捨てることなく、自分の家畜を売ってまで国に送り届けようとするんです。さすがは精霊が送り込んだ存在ですね〜。

早い段階でリュウは本来の自分を取り戻し、心からシンを受け入れ強く惹かれあいます。だからシンが辛い思いをするのは、ほんのちょっと。残り半分以上は、竜妃として成長して周囲に受け入れられる様子と、禦空国との戦いです。

メインは当代竜王カップルで、先々代竜王と彼の竜妃になるはずだった存在にもかなりスポットが当たっています。彼らは悲しい結末を迎えましたが、未来の竜妃たちに光をもたらすことになりそう。辛い事実を葬るんじゃなくて、学ぶことは大事です、うん。

私は楽しく読めましたが、剛しいらさんらしいどちらかといえば淡々とした文章が合うかどうか、好みが分かれるかもしれませんね。脇のキャラもいろいろ小話がありそうだし、周辺国は他にもあるし、この世界が広がっていくといいなぁ。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)羊飼いのシンは、ある日行き倒れた男を拾う。精悍な外見と裏腹にまるで子供のような男だったが、ある晩突然豹変し、押し倒され…! ?
(Amazon「内容紹介」より)

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