下っ端天使 人間界に行く (プリズム文庫)
大天使ミカエル×下級天使・ケイ
※リンク作あり。既刊感想はこちら→「チビ魔王 人間界に行く」
《感想》
前作では、3頭身ちびっ子魔王・マオが主人公でした。今回はマオと人間界で友人になった天使・ケイが主人公になったリンク作。おっとり控え目キャラからして、健気で甘いストーリーを想像しつつ購入です。
いざ読んでみると、基本的にほぼ予想通り。ケイが人間界にくる前の天界での日々からラストに2人で天界に戻るまでと、前作と時間軸がかなり一緒。でもあくまでも主人公はケイなので、共通する事件もケイ目線で進みます。だから、本作単体でも読めるけど、前作とセットで読んだ方が理解度が深まるはず。
内容的には前作のほうが勢いがあってコミカルな雰囲気で、本作はよりBLのLに重点が置かれてます。典型的な身分差甘々BLが楽しみたい方には、本作から読み始めてもいいかもしません。
今回は主人公にアクの強さがない分、周りの天使達が強烈ですね〜。特に雑魚キャラ天使の皆さんの、押しの強さというかプライドの高さはもはや害レベル。ケイを強姦しようとしてミカエルに見つかっても、自分の非を認めないんですから。
なのにミカエルは警告しただけなんですよ。一応本気の警告だから次はないんだろうけど、これが悪魔だったら問答無用で消しちゃってるはず。身内には甘いというか、こういう対応だから下が暴走するんだと思うけどな〜。
ということで、個人的には前作の方が合ってました。昔だったら本作の方が好みだったかも。今は甘いだけじゃ物足りないんです(笑)。BL読書暦も長くなると好みが変わるのは、食べ物と一緒だわぁ。
オークラ出版 2013-12-21