交渉人は休めない~榎田尤利100冊記念特別版~ (SHYノベルス310)
周防組若頭・兵頭寿悦(ひょうどうじゅえつ)×交渉人・芽吹章(めぶきあきら)
※シリーズ物です。
 既刊感想はこちら→「交渉人は黙らない」「交渉人は疑わない」「交渉人は振り返る」「交渉人は嵌められる/交渉人は諦めない」「交渉人は愛される」番外「スウィーパーはときどき笑う

小冊子編感想はこちら→「小冊子編」

《感想》

なんとも贅沢で豪華で、交渉人シリーズだけじゃなく古い作品のファンにも堪らない特別版です。もう大満足で、これは永久保存版間違いなし!

発売後すぐに入手してたんですが、買ってすぐにちらっと見ただけで、ゆっくり落ち着いて腰を据えてから読もうとしたら1ヶ月過ぎちゃいました。なんといっても、100冊記念ですからね。箱ケースにいつもの小説サイズの本が2冊収まるという本気度合いを見ちゃったら、こちらも体調整えて挑むのが礼儀ってもんじゃないですか(笑)。

で、1ヶ月も過ぎたと…。すっかり流れには乗り遅れてしまいましたが、元々当サイトに流行最先端を追いかける体力はなかったので、まぁいつものペースとも言えます。まずはメインから、ということで「交渉人は休めない」を読みました。

「交渉人シリーズ」の一区切り作が発売されたのは、2年以上前のこと。復習したほうがいいかと思いつつ、これ以上は我慢できずに見切り発車しました。だから鵜沢の事件ってどんなだったかしら、など多少の「?」はありましたが、特に覚えてなくても大丈夫。ちゃんと楽しく読めました。

そのうろ覚えだった鵜沢息子救出依頼の依頼料&慰謝料として思いがけない大金を得た芽吹は、税金対策として関係者の皆さんと南国へ慰安旅行へ出かけます。実は入れ知恵したのは、親友の七五三野。本当の目的は税金対策ではなく、芽吹の元カノ・美帆との再会愛を狙ってたんです。

それほど兵頭が気に入らないパパ七五三野ですが、既に美帆には家族でホテルを経営する恋人がいて目論見はあっさり失敗。そして芽吹は美帆から、恋人のホテルの窮状について相談されることに。芽吹が「休みだから」なんて断るわけもなく調査をはじめ、芽吹を追ってきた兵頭(&伯田&舎弟たち)も合流し、いつもの面子が南国で勢揃いします。

最初は単純なホテル間の対立に見えた依頼は、企業や個人いくつもの思惑が絡んでいました。そこにたどり着くまでに、芽吹はプールに落とされたり、超辛い沖縄ソバを食べさせられたり、果ては拉致無人島放置と、いつものごとく大変な目に。でも兵頭が傍にいて、放っておくはずがありません。ちゃんと無人島にまで一緒に拉致されました(笑)。

そうしてたどり着いた事実は、今後の島の将来に関わる事だけでなく、大切な人達を傷つけるものでもありました。もっと早くに本当のことを伝えられたらこんな大事にはならなかったはずだけど、人間はそんなに強くないですからねぇ。弱いながらに誰を守りたいかとなったら、やっぱり愛する人、何より子供なんでしょう。

今回、ラストで芽吹が兵頭のことを「恋人」として美帆にカムアウトしたのが、ものすごく嬉しかったなぁ。兵頭の驚き顔とほんのり赤面も、納得です。好きな人に愛されてるって実感できますよね。いや〜、すっきり気持ちのいいラストでした。

恒例の表紙カラー予測は、前の感想では「レインボーカラー」なんて冗談半分にいってました。今回の舞台が南国、と聞いたときには「もしかして!?」なんて期待したんですが、なんと結果は深い藍色。ジャングルの日没直後って感じです。さすがは奈良さん、何枚も上手でした。

そしてこの表紙。今回一番のポイントは、箱カバーではバーコードで隠された部分でしょう。後書きで作者さんも書かれたように、バーベキューにはしゃぐ面々の後ろ、木の枝に腰掛けた後姿がなんともいえません。まさに本作の締めにぴったりな裏表紙をぜひチェックしてください。

と、ここまでが本編。まだ小冊子が残ってるんですが、すご〜く長くなってる…(笑)。だから今日は「小説編」、続きは「小冊子編」にして明日に分けました。また明日もよろしくお願いしますね〜。

小冊子編感想はこちら→「小冊子編」

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)大人気!芽吹と兵頭が帰ってきた!!南の島で嫉妬して、喧嘩して、遭難して!?さらにラブラブ!!
(Amazon「内容紹介」より)

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