ふんわりフラワー (二見書房 シャレード文庫)
フラワーアーティスト・苅谷壮介(かりやそうすけ)×バルーンアーティスト・朝倉尚人(あらくらなおと)

《感想》

「ジャックと豆の木」のようなイラストが、内容を上手く表現してます。2人がフワフワ浮いてるのは、バルーンをイメージしてるんでしょうね。淡い色合いが素敵だわぁ。

尚人は若干24歳ながら、バルーンショップを経営しています。元は両親が始めたものですが、より技術を極めようと尚人の兄に店を託し渡米したのち離婚。店を任された兄も、実は家業が好きではありませんでした。けれど尚人にとってバルーンは夢そのもので、店は家族の絆の証。だから、兄が別の仕事に就いてからは一人で頑張っています。

そんな尚人の周りには、理解ある幼馴染や信頼できるアルバイトがいる一方、モラルに欠けて自分中心にしか考えられないアルバイトや取引先の結婚式場支配人のような人間も。けれど式場の仕事は尚人も思い入れがあり、なんとか営業をかけていたときに出会ったのが壮介でした。

実は二人は昔、壮介がやはり家業のことで悩んでいたときに、一度だけ会っていました。まだ子供だった尚人に「お花が好き?」と問いかけられ、満面の笑顔でバルーンの花をもらったことで迷いは解消。そのたった一度なのに再会した瞬間に尚人と気付き、強烈に惹かれていきます。そして尚人も、頑張りながらも上手くいかない現状に弱くなっていた気持ちを、時には優しく時には厳しく励まされ、苅谷を意識し始め…。

恋愛については、気になって惹かれてちょっとした誤解とすれ違いがあるけど事件をきっかけに気持ちを再認識という、BLの王道展開。お互いの気持ちの向きがはっきりしてるし、無理やりやお薬はもちろん無い(笑)優しい恋愛です。初心者さんでも読みやすいかな。その分、尚人の仕事面ではハードな出来事が連続してます。自営業って決断は自由だけど責任もすべて自分だから、覚悟が必要ですよね。

話は本作で完結しています。けれど、続編が作れそうな終わり方なんです。セクハラ権力志向支配人は首になりましたが、壮介曰く執念深い相手だからこのまま引き下がるとは思えなくて。尚人の店のことも閉めるのかはっきりしていないし。う〜ん、どうかな。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)バルーンへの一途な愛から家業を継ぎ、店を一人で切り盛りする尚人。しかし得意先の結婚式場・祥鳳殿のリニューアルプレゼンでは新支配人の原田に何かと難癖をつけられ、店では主婦バイトが万引き騒ぎ。幼馴染の学生バイト・琲音も実習で戦線離脱と問題山積み。そんなとき偶然出会ったのがフラワーアーティストの苅谷だった。有名流派家元の御曹司で、自身も渡欧し実績も確かな「華道の貴公子」が、こんな地方都市になぜ…?健気に働きながらも心細さでいっぱいだった尚人に、苅谷の慰めはあたたかくて…。
(Amazon「内容」より)

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