狂い森の町〜いびつな草木の司と迷い人〜(1) (BL★オトメチカ)
会社員・新井大地(あらいだいち)×草木の司・サハ
※シリーズ物です。リンク作感想はこちら→「雨降らしの森」「囚人の島

《感想》

電子書籍で配信されている迷い人シリーズの3作目で、シリーズ完結編になります。同人誌では序と上中下巻の合計4冊でしたが、電子書籍では3分割。まとめて一気読みしました。300ページ超えると、読んだ感が違いますねぇ。

1・2作目の迷い人は、急に異世界に飛ばされても冷静な大人達でした。でも今回の迷い人・大地は違います。サハ達の気遣いを当然のように受け取り、理不尽だと文句を言い、帰れないことに苛立ちを募らせます。

でもこれって、よく考えたら当たり前ですよね。こちらの都合は無視して異世界に呼ばれ、目的もわからずいつ戻れるかも不明だなんて、ワガママや八つ当たりもしたくなるってもんです。そうして一通りあがいた後には、大地も冷静さを取り戻しました。

一方の世話人は、1話目でちらっと取り上げられた異世界人とのハーフ・サハ。やはり草木の司ですが、強大な能力のコントロールが出来ず、森に近づけません。そんなサハが必要とされたのは、犯罪者やならず者が集まる枯れかけた森でした。

2人の気持ちが近づきかけた頃、森に終わりがやってきます。それと同時に大地は元いた世界に戻りはじめます。森と共に砂に埋れようとするするサハの手を取り、なんと大地は連れてきてしまうんです。

ということで、後半は私達の世界が舞台に。1作目は向こうに定住し、2作目は一人で戻り、3作目では一緒に戻る、という違った展開です。ところがサハの気配はしても見つけられず、次第に大地は焦り始め…。

こちらの世界のサハは、必要とされて初めて存在します。だから大地の為だけの存在なんですね。大地がサハを要らなくなれば形を失います。それはいつかというと…下巻のラストに答えが。あんなに憧れた草木に囲まれたサハが柔らかい笑顔でよかったぁ〜。

会社でもオレ様だった大地は、今回の経験で人間として成長しました。サハを守るという目的ができたから、仕事も気合は十分。表情にも余裕があり、異世界での傍若無人っぷりはウソのよう。恋って人を成長させるんですねぇ(笑)。

このシリーズは、本作で終了。独特の世界ともお別れと思うとちょっぴり残念。でも腹八文目で止めておくのが、ちょうどいいんでしょう。また少し時間をおいてゆっくり読み返したいシリーズです。

最後に耳寄り情報をひとつ。シリーズ既刊作品も読んでみたい〜と思った方、今すぐ読みたくても来週9月24日(火)まで少しの間待つことをオススメします。なぜなら、Renta!キャンペーンのセットで安く読むことができるから。入荷したらまたお知らせしますので、しばらくの我慢ですよ〜。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)サハは、異世界から現れ、また元の世界に戻った「迷い人」を母に持つ子供。数十年後、成長し「草木の司」として狂い森の町に住む彼のもとへ、異世界からの「迷い人」・大地が現れる。サハは世話人として、彼の面倒を見ることに。淡々としたサハの暮らしぶりや、不慣れな習慣にも自然となじんでゆく大地。けれど、彼らの住む町に崩壊の危機が迫り……。
(電子貸本Renta!「内容紹介」より)

◆あらすじ(Amazonより)
サハは、異世界から現れ、また元の世界に戻った「迷い人」を母に持つ子供。数十年後、成長し「草木の司」として狂い森の町に住む彼のもとへ、異世界からの「迷い人」・大地が現れる。サハは世話人として、彼の面倒を見ることに。淡々としたサハの暮らしぶりや、不慣れな習慣にも自然となじんでゆく大地。けれど、彼らの住む町に崩壊の危機が迫り…。

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