となりの新妻さん (角川ルビー文庫)
AV監督・新妻寛而(にいづまかんじ)×官能小説家・蓮田祐輝(はすだゆうき)

《感想》

新妻=受ける側、というイメージが浮かびますよね。BLでも比喩表現やタイトルに入ってる場合はほとんどその通りなんですが、苗字に新妻と付くと攻めになることが多い気がします。今回はタイトルと苗字の両方にあり、苗字が勝ちました。

今回の新妻さんは、主人公・祐輝の引越し先でお隣に住むAV監督。ずっと名前でからかわれてきた為、祐輝にも寛而と呼ぶようにいいます。最初の印象は良くなかったものの、親しくなってみると意外といい人で。仕事柄、祐輝には気負わず素直に相談できる相手も少なかったこともあり、どんどん距離が近づいていきます。

初Hをきっかけに一気に進むかに見えた関係ですが、寛而のに出入りするはAV男優で綺麗な友人男性が祐輝に爆弾発言をし、さらにいろんな事がタイミング悪く重なり、祐輝は別れを決意。でも寛而が頑張って、最後はもちろんハッピーエンドです。

最初は典型的なオレ様BLキャラだと思った寛而が、ちゃんと考えてる人でした。酔っ払っていた祐輝相手とはいえ、初Hも無理矢理じゃないし。祐輝の気持ちもきちんと思いやれるし待てるし、好感度はぐぐっとアップ。祐輝のことも単に好みだからだけじゃなく、仕事に対する考え方なんかも好きっていうのもいいわぁ。

祐輝は、28という年齢の割には言動が幼く感じました。でもイラストは綺麗な青年なんですよね〜。仕事柄あまり他人と接することがないにしても、社会人経験もあるはずのに。でも素直だから嫌な感じはありませんでした。これでワガママだったら、最後まで読むのが辛かったかも。

小中大豆さんを読んだのは、本作で2冊目。ヤクザ物だった1作目よりもずっと読みやすく、ちょっと印象が変わりました。他の作品も読んでみようかな。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)冴えない官能小説家の祐輝の引っ越し先のお隣は、なんと「新妻」さん。童貞の祐輝があらぬ期待をして挨拶に行くと、とびきりの美人(♂)…と共にヤクザみたいな強面男が出てきた。実はその強面の方が家主の新妻さん(名字が)で、AV監督だと知る。会う度に腹ペコで駄目男な新妻のために隣のよしみで食事の世話をするうち、同業者として意気投合していく二人。けれど、彼に飲みに誘われ泥酔した祐輝は目覚めるとベッドの上で、恋人がいるはずの新妻に裸に剥かれていて…!?
(Amazon「内容」より)

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