淫猥なランプ (二見書房 シャレード文庫)
ランプの精・キファーフ×会社員・猪瀬匡(いのせたすく)

《感想》

オヤジBLといえば、中原さん。数多い親父キャラの中でも、本作のランプの精のオヤジっぷりは、私の好みツボを激しく連打してくれました。表紙絵の舌なめずり具合が、悪そうで笑えますねぇ。

このキファーフ、その本名からして凄いんです。文庫きっちり1行分の長〜い名前には、「オヤジ」「フェロモン」「プンプン」「キンニク」といったエロオヤジらしいフレーズが並びます。匡はそんなキファーフに初対面でいきなりヤられちゃうんですが、なぜか匡も嫌じゃないので強く抵抗できなくて。その理由のネタ晴らしは、物語の後半にあります。

こんなキファーフの最大の弱点ともいえるのは、ランプの精ならではの事情。持ち主がこすったら、問答無用で吸い込まれてしまいます。強引に出ることも可能ですが体力を消耗するため、キファーフに押され気味の匡は、ピンチになるとこすってキファーフを無理矢理ランプに押し込めることも数知れず。そして出すときには必ず股間をこすってしまいエロ責任を取らされるというパターンです。

そんな二人は次第に惹かれあい両想いに。さらにランプの精の幼生でキファーフを兄貴分と慕うサラマも加わり、賑やかで楽しい暮らしがスタート。まだ物語の前半で二人がまとまってしまったので後半はどうするのかと思ったら、キファーフの過去が絡んできます。

その過去は、実は匡の前世にもつながっていました。そう、実は本作はBLでは定番ネタの転生モノでもあったんです。キファーフを思い通りに動かすため匡の命を盾に取った敵に、匡は捨て身の行動を起こします。定番展開なら死ぬ前に別の助けが来てセーフとなるところが、本作は本当に毒を飲む、という前半のドタバタお笑い展開からは想像できないハードな方向へ。でもやっぱり、「主人公は死なず」でした。キファーフがすべてに片をつけて、3人でめでたく日常へと帰ってきます。

BLでは読み慣れたアラブものとはちょっぴり違い、エロもコメディーも満載の楽しいBLファンタジーでした。壺が脱皮してランプになるとか、ランプの精にも種族があるとか、他にもまだ小ネタがいろいろありそう。ぜひシリーズ化してもらって、他のランプの精の話も読んでみたいですねぇ。

ちょこっと気になったのは、こういう人外とのカップルの場合は必ず出てくる寿命の問題。1000年の想いが実って100年経たずにさようなら、ってのもねぇ。匡があちらの世界へ転生すると丸くおさまる気がするんですが、どうでしょう。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)平凡なサラリーマンの猪瀬匡は、怪しい占い師から無理やりランプを売りつけられる。家に帰って半信半疑で擦ってみると、野生美溢れるランプの精・キファーフが出現。なんと匡が擦ったのは彼の股間だったらしく、千年ぶりに火がついた男に組み敷かれ、あれよあれよと言う間にお初を美味しくいただかれてしまうのだが…。セクハラ魔人のランプの精×昼行灯リーマンの千夜一夜ラブ!
(Amazon「内容」より)

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