くろねこ屋歳時記(クロニクル) (Canna Comics)
神主・宮島鹿郎(みやじまろくろう)×酒店跡継ぎ・地御前大介(じごぜんだいすけ) ほか
※短編シリーズ集です。

《感想》

表紙の文字から、ちょっとレトロな雰囲気が伝わってきます。でも時代設定は現代で、都会からは離れた懐かしい雰囲気の残る街、といった設定でしょうか。大きなお屋敷の敷地内の一角につくられた「くろねこ屋」というカフェを共通の舞台に設定し、いくつかのカップルの話が描かれています。

最初4コマだったから全部そうかと思ったら、4コマで最初のフリがあって短編いくつか、また4コマのフリから短編複数、と幕間のように使われていました。大部分は短編シリーズです。それぞれのカップルにそれぞれの展開があり、同性である以外はどれもこれも日常的に自分の身近で起こりそうな出来事ばかり。

原作は椹野道流さん。だからこんなにまったりしてるんですねぇ、納得です。最近は原作付きのコミックスも多いなか、本作は椹野カラーがかなり忠実に再現されているんじゃないかな。美麗じゃなく手作り感の残る、といったら絵師さんに失礼かもしれません。でも、けなしてる訳ではなくて、ホンワカしたストーリーとぴったり合って良い感じです。

エロシーンにもこの空気は反映されていて、BL初心者さんでもびっくりせずに読める程度で、可愛いもんです。表紙も含めて、電車でも読めるかも(笑)。

すべてのカップルや登場人物が取り上げられたわけではなく、まだまだ続きの展開もありそう。後書きを読んだら、小説メインの文庫版もあるとのこと。あらら、同時に発売されたのかとAmazonで検索しましたが、ヒットしませんでした。今後出るのかな?Cannaコミックスはプランタン出版だから、プラチナ文庫あたりを要チェックですね。

《2013.03.04 追記》
2013.03.01より1ヶ月、プランタン出版公式サイト内で「働くくろねこ屋ブログ」が更新されます。小説も4,5月に発売だそうで、気になる方はサイトへGO!
 プランタン出版公式サイト内 「働くくろねこ屋ブログ」

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)だめな子ほど可愛いって言うでしょ? 椹野道流先生の書き下ろし短編も収録、素朴でキュートな恋物語がいっぱいです。 夢破れて地元に戻ってきた大介は、実家の酒店で働きながらも鬱屈を募らせていた。そんな折、何気なく訪れた神社で神主の鹿郎と出会い、口説かれて付き合うことに。とらえどころのない鹿郎に、振り回されてばかりだけれど……。 その他に庭師達の恋模様など三編、椹野道流の書き下ろし短編も収録。 路地裏カフェくろねこ屋を背景に、甘酸っぱい恋の歳時記をどうぞ──。
(Amazon「内容紹介」より)

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