恋の味 (プラチナ文庫)
酒場店主・星野丈太郎(ほしのじょうたろう)×デザイナー・千原芳人(ちはらよしと)
《感想》
近くに美味しい居酒屋があるって憧れますね〜。できれば徒歩5分以内で、家庭料理みたいなお惣菜があって、日本酒があれば完璧。次に引っ越すときは、条件にいれなきゃ。
芳人がなかなか厄介なキャラで、人見知りで突発的な出来事に弱く仕事中は外部を遮断したがるタイプ。同年代の女性からは敬遠されるタイプの5本の指に入りそうです。
そんな彼の相手役として考えられるのは、BLのセオリーからいくと「包容力のある成功した男性」ですが、丈太郎はちょっと違いました。スマートで人当たりのいい性格ですが、父親の経営する酒屋(自分の居酒屋も含む)の存続問題など悩みを持つ青年です。
そんな2人の恋は、丈太郎が積極的にアプローチして割と早い段階で成就します。なので後半は、初めての恋と仕事の両立にテンパる芳人と、居酒屋絡みで多忙&問題を抱える丈太郎のすれ違いです。というか、芳人が自己完結しちゃうんです。
いきなり別れる宣言するあたり、芳人らしいというか。でも最後はちゃんと本音をさらけだして、もちろんハッピーエンド。キャラとの相性のせいか話に入り込めなかったのが、ちょっと残念でした。芳人のグルグル具合が楽しめるor同調できる人は、もっと評価が高いんじゃないかな。
さて、いよいよ今年も終わり。今日はこれからお節作りをして、午後からはおそばを食べてまったり過ごす予定です。なんとか年内で用事も一通り片付いたし、年明けからは通常運転に戻せそうで一安心。来年もどうかお付き合いください。
では皆様、よいお年を!
プランタン出版 2012-11-13