花街恋々 (プリズム文庫)
茶屋主・月島杏一郎(つきしまきょういちろう)×芸者・瑞木市弥(みずきいちや)

《感想》

時代物なんちゃって吉原風を想像させるタイトルですが、ちょっと違いました。現代物で客はあくまでも芸を楽しみ、身売りは禁止です。だから借金が絡んでも、無理やりエロはありません。そういうのが読みたい方は、別の作品を探してくださいね〜。

親友と思っていた相手に彼女を取られ借金を押し付けられ取立て屋に殴られる、という悲惨な状況で市弥は杏一郎と出会います。借金を立て替え自分を信じてくれた杏一郎に努力を認められ、気持ちは一気に傾いて…。

じゃぁそこから一気に恋人同士かといえば、そうはいかなくて。同性、雇い主と従業員といった立場の違いもあり、市弥が踏み出すことはありませんでした。それでも仕事のつながりが濃かったから大きな不安はなかったのに、お互いに見合い話がきたり、市弥の昔の友人や杏一郎の想い人(※もちろん誤解)をきっかけに、2人はすれ違います。

相手に素直に一言聞けばあっさり解決するようなことも好きだからこそ聞けなくてぐるぐる、という定番です。もちろん辛い思いの後は、ベタ甘のハッピーエンドが待ってました。

ほんの3年程度でそんなに芸事が極められるの〜?とか、細かい突っ込みどころはありますが、その分は市弥の律儀な性格でカバー。登場シーンは少ないんですが別作品で主役になりそうな脇役も多く、難しいことは置いといて気楽に読める作品でした。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)男の芸者だけが所属するお茶屋・月乃茶ヤ。市弥はここで芸者として踊り始めてから三年になる。荒れていた時代、茶屋の主・杏一郎に偶然助けてもらったことから足を踏み入れた世界だが、根が真面目で負けん気の強い市弥には思いの外性に合っていた。しかし、困ったことが一つ。杏一郎が時折見せる、飄々とした、でも大人の男の色香が溢れる思わせぶりな仕草に、市弥はどうにも落ち着かない気持ちになってしまって…。
(Amazon「内容紹介」より)

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