雲とメレンゲの恋 (ディアプラス文庫)
人気漫画家ユニット・寺崎海斗(てらさきかいと)×メシスタント・深山彩樹(みやまあき)
《感想》
オリンピックが終わってから、ニュースで楽しい話題がぐっと減ってしまいました。色々気になることも多くて、ちょっと気分は停滞気味。こういう時こそ、ほのぼの癒し系BL本の出番です。タイトルとイラストからこの本なら間違いなさそう、と積読山から引っ張り出しました。予想通り安心して読める話で、最後まで楽しい気分で読了です。
ツンデレ攻めな漫画家×家政夫を志す癒し系、という組み合わせ。人気漫画家ユニットの住み込みメシスタントになった彩樹は、その料理の腕前と素直で真面目な性格から、個性的な先生方に気に入られます。
海斗の第一印象が悪かっただけに、優しいところを知るにつれ彩樹は惹かれていきます。いわゆるギャップ萌えですね。その海斗は、恋人との関係が仕事にまで影響するタイプ。なので、海斗の仕事が進む=新しい恋をしていることは明白で、その相手が彩樹であろうことは、読者にはすぐ判ります。気付かないのは、彩樹だけ。
2人の気持ちの方向がはっきりしているし、攻めの海斗の言動が結構デレてるので、2人の恋を見守る知人みたいな気持ちで読んでました。うん、可愛い話でした。
あえて気になった部分をあげるなら、2点ほど。まず、冒頭で海斗が荒れていた原因の前の恋人はどんな人なんだろう、ということ。てっきり当て馬かと思っていたら、一切登場しませんでした。結構思わせぶりだったのに。
もう1点は、スーパーで知り合ったゲイカップルのこと。こちらもしっかり出てきた割には、本編の流れとあまり関係ない様な気が。もしかしたら別作品キャラのゲスト出演、だったりして。