銀狼王子の許嫁~あなたに恋する満月の夜~ (ガッシュ文庫)
天狼族次期当主・セリオス=ナハトヴィーゼ×天狼族・月待桂樹(つきまちけいじゅ)

《感想》

積読山にケモ耳もふもふが溢れてます。見かけるとつい買っちゃうんですよね。ということで、しばらくこのジャンルを攻める予定。一人ケモ耳祭だ〜!

まずは、一番上にあったこの本から。完全に狼の姿に変化できない桂樹が主人公。でも周囲の獣人からバカにされたりいじめられたりということはありません。そんな桂樹の前に、突然求婚する男・セリオスが現れます。

神託で桂樹が伴侶候補に選ばれたというんです。でも狼らしく「生涯のつがい」を望んでいる桂樹は、義務的な婚姻は受け入れられません。そんな桂樹にセリオスは諦めずアプローチしてきて…。

オチから言うと、結局二人は運命の相手なんです。先祖がえりの強い能力を持つセリオスと、セリオスの暴走を抑え癒せる力を持つ桂樹ですから。桂樹の力はセリオスの暴走を止めようとして初めて発揮されて、無事に完全に変化します。

あえて言うなら「みにくいアヒルの子」もふもふ版、といったところでしょうか。本編後の短編では、桂樹をいじめる他の元伴侶候補=意地悪義理姉、桂樹の能力を周囲に知らしめてその立場を揺るぎないものにしてくれる神様=魔法使いと考えると、「シンデレラ」のほうが近いのかな。

ハッピーエンドの御伽噺らしく、セリオスが強引に押し倒したりせず桂樹が受け入れるのを最後まで待てたのも、好感度アップのポイント。やっぱり王子様は紳士的でないと、ね。

ちょっと残念なのは、桂樹の学友たち脇役が活躍できる場が少なかったこと。特に親友の黒刀はいきなり求婚して振られるだけのキャラになってるし、男前な狸娘の能力の具体的な描写がなかったり、もっと彼らの魅力も読みたかったです。なので、他の獣人が活躍するリンク作が出てほしいなぁ。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)天狼を父に持つ桂珠は、完全に狼になれない落ちこぼれ。獣人が集まる名門校で、地味な学生生活を送っていた。花嫁探しも兼ねる学園で、いつか素敵な花嫁と出会うことを夢見て―。ある満月の夜、美しい銀狼と出会う。月の光を浴びて神々しく輝く銀狼に、桂珠は魅せられ密かに触れあった。夜が明けて学園がにわかに騒ぎはじめた。見知らぬ銀髪も麗しい美青年が訪れたのだ。「昨夜は失礼した。俺はセリオス。あなたの夫になる男だ」天狼を束ねる一族の御曹司セリオスに、桂珠は結婚を申し込まれて…。
(Amazon「内容紹介」より)

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