サバイバルな同棲 【キャラ文庫】
パークレンジャー・ダグラス=ホーン×副保安官・レオ=ロンハート
《感想》
タイトルと作家さんのお名前だけで購入。トホホな同居人に振り回される真面目ちゃんのドタバタコメディ、だと思ってました。ここまで外れるなら予想しなくてもいいはずなのに、つい考えちゃうんですよ。妄想力が逞しいのは、BL愛読者としては職業病みたいなもんですから（笑）。
レオは幼馴染のダグラスにずっと恋をしてきました。なんとか気持ちを隠そうと、ついキツイ言動をしてしまいます。でもダグラスはそんなレオから離れることなく、受け入れていました。ある日、町はずれの森に飛行機が墜落し、捜査に来たFBI捜査官が殺害さます。容疑がレオにかかり射殺される恐れが出たため、レオは逃亡することに。そんなレオを助けたのは、ダグラスでした。
事件は早い段階で起きますが、ラストで事実が明かされ解決するまで、捜査シーンは前半に多少ある程度。それは、主人公で容疑者にされたレオが逃亡したから。行き先は、ダグラスレンジャーを務める広大な国立公園でした。
本文中でも広さが強調されてますが、2つある国立公園のうち狭い方のグレーシャー国立公園で40万ヘクタール＝東京都の約2倍、だそう。しかも大部分が整備されていない自然なままだろうから、そりぁ簡単に見つけられませんね。
まさしく陸の孤島で好きな人と2人っきり、後半はそんな状況で揺れるレオの気持ちがメインで描かれています。初めは動揺→開き直って素直に→思わず告白して関係を持つ→現状打開へ動き出す、という前向きな展開に、すらすら読めました。
後書きにもありましたが、できる男なのに心の機微には鈍感、というちょっと可愛いところもあるダグラスがいい味出してます。こういう恋人、ちょっと羨ましいかも。
