禁縛 (プラチナ文庫)
緊縛師・安念龍地(あんねんりゅうじ)×歌舞伎役者・松波草矢(まつなみそうや)

《感想》

和のしっとりというか耽美な雰囲気が漂う表紙が、とっても素敵です。太陽が輝くお昼よりも、薄暗くなってきた夕方や静かな夜に落ち着いて読むと、より世界を堪能できそう。

家族との重い過去から緊縛師という職に魅せられた龍地と、生まれながらにして女形として生きる道を決められ才能を育てられた草矢の、SM割れ鍋綴じ蓋カップルの話です。

天才ゆえに甘やかされて育ったワガママ王子の草矢ですが、実は辱められることに興奮を覚える性癖の持ち主でした。こういう相手の本性を暴くのは、Sが似合うヤクザの場合が多いんですが、今回はディープな世界の職人さん。本格的なSというよりは、縛ることには純粋に興奮するけど、他は相手を楽しませるために合わせているという感じです。痛い系の行為はほとんどないし、なにより2人が楽しんでるので、読後感は悪くなかったです。

2人の恋愛と同じくらい目立ってるのが、脇役達でしょうか。単なる脇役にしては、随分と存在感があるんです。もしかして、とネットでちょっと検索してみたら。彼らが主役の話が、ちゃんとありました。カウンセラーの万代先生も何かありそうですが、今回は発見できず。

現代浮世絵師の赤猫狂児 「色重ね
勅使河原教授 「教授の密かな愉しみ」「教授の華やかな悦び

他作品の登場人物が、脇役または名前だけでも登場するのは、BL小説ではよく見かけます。「全作品登場人物相関図」なんてあったら、面白いでしょうね。剛しいらさんはもちろんのこと、遠野春日さん、愁堂れなさん、藤森ちひろさんなどなど、気になる作家さんは大勢いらっしゃいますし。でも作品数も多いから、自力では気力・経済力がもちそうにありません…残念。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)苦しんでる自分が好きなんだろ? 緊縛師の龍地のもとを歌舞伎役者の草矢が訪れる。梨園の御曹司である草矢は、縛られることへの欲望を秘めていたのだ。女形として美しくあることを求められる自分を縛り上げ、追い詰めて崩してくれる龍地を草矢は欲さずにはいられなかった。だが、肉体だけでなく、魂までも縛り包み込む絶対的な支配に恍惚となった草矢は、名門の柵からの解放と同時に龍地に縛りつけられ……。
(Amazon「内容紹介」より)

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