捜査官は愛を語らない (クロスノベルス)
捜査局捜査官上司・久慈川旭匡(くじがわあきまさ)×捜査官部下・桜小路櫂(さくらこうじかい)
《感想》
最近、また少し大きめの地震が増えてます。昨日TVで見た、首都圏地震シュミレーションは他人事じゃなくて、改めて考えちゃいました。地震が来たときを想定して、自分がその時どうするか、訓練しておくことが大事ってことかな。
では本題。今日の本は、実は発売直後に購入してましたが、後書きだけ先に読んで寝かせてました。「リンク作が他社から5月頃、朝南かつみさんのイラストで出る予定」とあったので、まとめて読みたかったんです。でも残念ながら、5月発売は延期に。後書きを読んだ時点で予想はしていましたが…。結局イラストがどうなるのか、本当に気になります。
内容は、犯罪被害者が事件に巻き込まれる前後の状況を感知する能力を持つ櫂が、捜査官としては有能だけど俺様な久慈川に強く惹かれる、という話です。久慈川も櫂のことが特別に気に入ってるんですが、好きな子は苛めたいかつ実行する人なので、恋人としては遠慮したいタイプ。でもここぞ、という時は本当に優しく気も廻るんですよ。久慈川といると櫂の能力もアップするし、櫂自身がその状況を受け入れてるから、まぁいいかな。
捜査官なので事件もあるんですが、一件にじっくりではなく操作途中のものもあり、しかも登場人物が多くて、全体的に散漫な印象。これでリンク作が他社から、というのは、個人的にちょっと首を傾げてしまいました。
そのリンク作の主人公であり櫂の兄・遙翔(ようしょう)は捜査局副局長で、とてもやり手で有能という設定。その彼の相手はヤクザ組長だそうで、今回もそれらしき人物がちらっと出てきてます。櫂の同僚に「グリズリーかベンガル虎」に例えられる迫力の持ち主のようで、ちょっと楽しみです。
そんな2人を、朝南さんのイラストでじっくり見てみたかった。でも、もう無理なことですね。本当に本当に残念です。
笠倉出版社 2012-01-11