鬼流島カノン (白泉社花丸文庫)
刑務所所長・城戸川一也(きどがわかずや)×外科医・篠崎司(しのざきつかさ)

《感想》

調子がいまいちな時は、新作に手を出すよりも、個人的に厳選したBLお宝本(笑)を読んで気力を養うに限ります。保管箱を開いてチョイスしたのが、これ。とっくに感想を上げたと思ってましたが、まだでした。

凶悪犯罪への対処として、新たに「流刑法」が定められたパラレル日本が舞台です。犯罪者が流される島に、篠崎は医師として赴任しました。そこで出会ったのは、島で絶対的な権力を持ち「閻魔大王」と称される所長の城戸川でした。

中篇2作が収録されています。前半は篠崎がメインで、後半は城戸川と、視点が変わります。この2人の恋愛話もさることながら、オリジナル世界の設定がしっかりして話を盛り上げています。

島では犯罪者は、自給自足もしくは何らかの労働をして、その対価として食料を得ます。他人のものを搾取することは許されず、厳しい環境の中で生きることの大変さを身をもって知ることになります。そしてそこで働く城戸川を含む所員も、それぞれ過去に重いものを抱えながら生きてきました。

下手をすると殺伐とした展開にもなったでしょうが、主人公達のテンポのいいやりとりや信頼感、脇キャラの存在感でからっとしたものになり、一気に読めます。石原理さんのイラストもとてもよく合っていて、大好きな作品なんです。

唯一残念なのは、文庫がこの作品1作しか出ていないこと。続編やリンク作など、まだまだ世界は広がりそうなのになぁ。他の方の感想を見ても高評価が多いだけに、本当にもったいない。今も活動されているか不明ですが、もしいつか続きが出たら。その時は、即買い間違いなしです。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)「流刑法」が制定され、殺人を犯した者は孤島での自足生活を強いられることになった。篠崎司は優秀な外科医だったが、医療ミスの罪を着せられ、流刑地の通称「鬼流島」に左遷される。待っていたのは、受刑者を管理する刑務所の所長で、島の「支配者」を自負する城戸川との出会いだった。露骨に口説いてくる城戸川をつれなくはねつける篠崎だったが、過酷な自然の中で行動を共にするうち、その優しさと強さに気づきはじめ…。
(Amazon「内容」より)

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