王子と呼ぶには野蛮でも (プリズム文庫)
美術ブローカー・杉澤右京(すぎさわうきょう)×高校生・秋島奏衛(あきしまかなえ)

《感想》

表紙から「なんちゃってファンタジー」を予想したところ、いつもながらの大外し。ドリーム満載な話が読みたかったけど、そのまま最後まで読了しました。そのせいか、今回はすこ〜し辛口です。

放浪癖があり山師のような父が海外で亡くなったとの連絡を受け、呆然としていた奏衛。そこへ突然現れた杉澤は、奏衛を自宅へと強引に連れて行きます。借金のカタとして一緒に住むうちに杉澤に気持ちを許し始めた奏衛ですが、杉澤の元同居人の登場で2人の関係は変化して…。

タイトルはシリーズタイトルで、個々の作品には違うタイトルがついた中篇2作です。短く纏まってるので、さくさくっと読了。重く無いので読みやすいですが、深くないせいで印象に残りにくいというか。

学生やブローカーといった設定がいまいち生かしきれてなかったように感じました。後半は骨董品を巡る事件なので、杉澤の仕事がメインのはずなんですが、詳しい描写はほとんど無くて、随分さらっと流されてるんですよ。奏衛に関しては、学生っぽいシーンは一つも無いし。女装シーンも必要性が良くわからず、それがちょっと残念でした。

逆に言えば、アレコレ難しいことは考えずに読むのに向いてるのかも。忙しいけどハッピーBL読んで気分転換しようかな、っていうときに良いかもしれませんね。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)放浪癖のある父親と二人、質素に暮らしていた高校生の奏衛。ある日、しばらく留守にしていた父親が異国で亡くなったという知らせを受ける。突然のことに放心状態に陥った奏衛は、その直後にアパートに現れた見知らぬ男によって、どこかの大きな屋敷へと連れていかれる。その男、杉澤右京が言うには、父親は高額の借金の担保として奏衛を差し出していたらしい。その借金を返すまで、杉澤の監視のもと、屋敷で暮らすよう命じられて──!?
(Amazon「内容紹介」より)

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