三次元恋愛の攻略法 (B-PRINCE文庫 い 6-1)
Webデザイナー・栗生秋仁(くりうあきひと)×オンラインゲーム会社副社長・桃木春都(ももきはると)

《感想》

ヤクザ物のようなややハードな設定のイメージが強い作家さんですが、こういう軽めの作品も書かれるんですね。いわゆるBLの王道のような作品でした。

春都がお見合いパーティで出会った女性に襲われた(笑)ところを助けてくれた男性、実は狼さんでおいしく頂かれてしまいます。よくあるパターンでは、相手が御曹司でこちらは普通の一般人ですが、今回は春都自身にも能力と地位と金があります。けれど栗生のイラストがどうしても欲しいという事で、力関係は栗生>春都で決まり。その後の関係を仕事と引き換えにされるわけです。

無理やりではありますが、春都は割と受け入れてるし栗生も暴力的では無いので、結構甘めの展開に。後半では精神的な立ち位置が逆転し、生涯の相手と告白してきた栗生を受け入れる覚悟が無い春都が、意図してではないにしても栗生を振り回してます。そんな春都の背中を叩いてくれたのが、大学先輩で社長の柿本でした。

ラストでお仕事をする春都を見れたのは、良かったですね。業界一部で「神」と呼ばれるまでの存在なんですから、やっぱりカッコいいところも見たいじゃないですか。栗生も俺様傍若無人ながら仕事はきっちり、なところは個人的に好み。そんな彼が春都に落ちていく心理変化を、もうちょっと深く読みたかったかな。

そうそう、「桃栗三年柿八年」をもじって「栗生×桃木は三ヶ月で恋人、柿本は八年越しで失恋」のネタ、ちゃんと気づきましたよ。ということは、今回失恋した柿本社長のお相手はこの続きの果実さんが有力。地方によって続きに違いはあるようですが、梨の18年は長すぎるので、9年説のある柚はどうでしょう。御曹司な柿本を傍で見てきた使用人の息子、なんてね。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)オンラインゲーム会社副社長の春都は運命の女性を探して婚活中。しかし、お見合いパーティーで貞操の危機を救ってくれた男・栗生に抱かれてしまう。初めての快楽とゲイ適性を振り切って忘れようとした矢先、春都が惚れ込んで、どうしても一緒に仕事をしたかったイラストレーターが栗生その人だったことが発覚! 栗生が仕事を受ける条件は、『春都と恋人契約を結んで、セクハラHをすること』で……? はたして春都の運命は!?
(Amazon「内容紹介」より)

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