小さな星の王子様を。 (ミリオンコミックス Hertz Series 111)
実業家・ミンシュア=バルク×某国第二王子・グランドール
《感想》
BL世界のアラブの大富豪も、他国とはいえ国王には手出しできないんですね。最強無敵と思っていたんですが、最上級レベルの外交常識は無視できなかったようです。できれば、その常識は王子様相手でも発動して欲しかったなぁ(苦笑)。
お金はないけど体面とプライドは高い一族の次男・グランドールは、慕う異母兄のお披露目式の資金稼ぎの為に、義母によってオークションに出されます。本人はそんなことは知らないまま、彼を落札したのは、ミンシュアでした。その場で強引に体を繋がれ、その後も関係は続くことに。BLでは珍しくない借金&秘密オークション設定ですが、ちょっと違うのは、グランドールが王子ということ。彼の一族は、排他的な国家の王家だったんです。
側近、女王、ミンシュアのライバルなど、思わせぶりな癖のある人が登場します。でもどれも一瞬というか、あまり深く話しに関わってこないんですよ。主人公達の過去のつながりも同様の扱いで、設定はとても面白そうなのに深く話に入り込めないのが、もどかしく感じました。上下巻とか、もう少しボリュームがあれば違ったかもしれませんね。
そう思いながら読み返したら、ミンシュアが意外と一途で健気なことに気づきました。本当は野獣じゃなくて紳士で攻めるつもりが、ライバルのせいで方針転換の必要が生じたわけで。めいっぱい甘やかし甘やかされる2人も見てみたかったな。
えろシーンは、あおいさんのいつもどおりのガッツリ系。アップ過ぎて、一瞬なんだか解らないコマもあるぐらいです。離れてる方が解るかもしれないので、ガン見する場合は背後にご注意を。
大洋図書 2011-10-15