殺業の絆 (白泉社花丸文庫BLACK)
殺し屋・九劉要一(くりゅうよういち)×花屋兼殺し屋・七瀬麻人(ななせあさと)

《感想》

「さつぎょう」「せつぎょう」とか、タイトルはなんて読むのかと思ってました。正解は「せつごう」。惜しい〜。

で、字の通り殺伐とした仕事をしている人々の話です。受け攻め共に殺し屋というのは、全くないわけではありませんが、少数派ですね。麻人は殺し自体に何の思い入れ(罪悪感とか使命とか)もなく、単に収入を補う手段としています。それに対し九劉はその生い立ちからして壮絶で、生きる為にはその手段しかない環境でした。途中で肉親を自分の身代わりにしたことで罪の意識が芽生え、そこからは殺しは自分への罰になっています。

2人とも壊れてますが、麻人のほうが性質が悪いですねぇ。好きな相手と繋がっているときに心中した親の気質をそっくり受け継いで、初めて好きになった九劉が自分が存在する全てになっています。しかもM(笑)。こんな麻人に気に入られ惹かれた九劉は、それまでの自分の行き方をどんどん変える羽目に。でもまぁ、大事にしたいと思える相手が見つかったのは、幸せなんでしょうね。

今までの感想でもよく「鍋蓋カップル」という言葉を使ってきましたが、今回はその中でも三本の指に入る「割れ鍋に綴じ蓋・蓼食う虫も好き好き」カップルでした。で、こういう設定が意外と好きな私が一番の蓼喰う虫だったりして。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)新宿で寂れた花屋を営む麻人は、裏で片手間に殺しを請け負うろくでなし。罪悪感もなく適当に生きてきた麻人だが、プロの殺し屋である錦城組の九劉に目をつけられてしまう。「顔に似合わず下品で、どうしようもない雌犬だ」シマを荒らすなという警告で、麻人を痛めつけ、さんざんに辱める九劉。しかし麻人は、その殺意と激痛の果てに、壮絶な快楽を得た。もう一度彼に会いたい―そう思った麻人は、警告を無視して新たな殺しの衣頼を受ける。果たして、再び現れた九劉は…?鬼畜×鬼畜の激しいバイオレンス・ラブ。
(Amazon「内容」より)

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