罪な裏切り (幻冬舎ルチル文庫)
警視庁警視・高梨良平（たかなしりょうへい）×会社員・田宮吾郎（たみやごろう）
※シリーズ物です。既刊はAmazonでこちら→「罪シリーズ
《感想》
愁堂れなさん＝BL界でトップといっても過言ではない多作作家さんですよね。私もたくさんの作品を読んでます。ただシリーズ物に関しては、フェードアウトしてしまったものも多いんです。基本が2時間サスペンスなので、たくさん読んでるうちに展開が読めるというか、マンネリ化しを感じるというか。定番には定番の良さももちろんあるんですが、それが複数あると自分の中のセンサーが麻痺してしまうようです。
そんな中で読み続けてるシリーズが、「スナイパーシリーズ」とこの「罪シリーズ」。特に「罪シリーズ」は、新書の頃から集めていてました。でも既に在庫が無い状態で、古本で苦労して探した記憶があります。そんな新書も文庫化されるということで手放したんですが、文庫化があんまり進んでないんですよ〜。後書きには「予定あり」とあるので、気長に待ちたいと思います。
さて今回の事件は、いつもに比べると穏やか。殺人事件はありますが、直接主人公達に関わるものではありません。でも久々にごろちゃんが拉致されてます。良平を逆恨みした犯人のとばっちりを受けたんです。おまけに2人の愛の巣（笑）まで爆破されて官舎に住むことになったりと、2人の環境は大きく変化することに。新居生活は次回以降にお預けです。ほかにも、ごろちゃんに絡む隣人も次回以降に持ち越しかな。
定番ネタで気になることもあって、それは2人の気遣いによる事態の悪化。相手のことを思いやって大事な事を言わずに自分だけで解決しようとして、結局失敗するということの繰り返しなんです。もちろん無事に事件解決するんですが、学習能力があまりにも無さ過ぎ。今自分がやらなければいけないこと、それは相手に相談して自分の身を守る＝相手も守ることになる、事にいつ気づくんでしょうねぇ。
とはいえ、次回新刊も出たら間違いなく購入していると思います。やっぱり定番パワーは凄い…。
