戦神、恋うる雛 (白泉社花丸文庫BLACK)
領主・鷲尾龍景(わしおたつかげ)×近習・武藤秋隆(むとうあきたか)

《感想》

なんちゃって戦国物です。初読み作家さんなので、相性はどうか実はちょっと心配だったんですね。でも最後までいい感じで楽しめたので、よかったよかった。

「英雄色を好む」の言葉どおり、領主の龍景は政に優れながら、無類の美しい男女好きという一面もありました。美しくないものは名も覚えないという徹底振りで、十人並みの秋隆は閨に呼ばれないどころか、主がイタしている横で不寝の番をさせられてます。それでも一心に龍景を慕い務めに励むという一途さが、せつないんです。

なんというか、秋隆がペットショップで売れ残った柴犬の子犬なんです。あの真っ黒な瞳でこっちをじ〜っと見つめられると、ペット不可のマンションに思わずつれて帰りたくなるような。しかも番犬として優秀だなんて、言うことなしじゃないですか。こんな可愛い生き物に惹かれない人間なんて、いるわけないですよ。

ということで、龍景も本当に自分の半身と呼べる相手として、秋隆を受け入れました。今までの色好みは、無意識の寂しさを紛らわす為のものだったのかもしれません。おまけSSでは、子犬同士のじゃれ合いにまで焼餅焼いて、まるで別人。ま、2人とも幸せだからいいか。

家老や小姓、秋隆の兄など、その後が気になる脇役が一杯登場します。彼らにも、大切な相手が見つかるといいですね。番外短編集とか、出してくれないかなぁ。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)時は戦国乱世。国の主・鷲尾龍景は混乱の時代に相応しい力強い指導者である一方、美しい者を愛で何人もの美男美女を傍らに置く色好みであった。十六になったばかりの小姓・紅葉丸は幼い頃から龍景に憧れ、並の容貌の自らが主に愛されることは決してないと知りつつも一途に務めに励んでいるが、名も覚えてもらえないでいた。ある日、主の一の寵を受ける美貌の兄・春隆が突然出奔。それを機に紅葉丸は秋隆と名を改め近習に取り立てられる。忠実に務め続ける秋隆は筆頭家老・樋口成秋の引き立てもあり徐々に龍景に目をかけられ、やがて閨に呼ばれるが…。
(Amazon「内容」より)

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