蛇喰い (キャラ文庫)
金貸し業社長・宇喜多(うきた)×会社員・津田雅則(つだまさのり)

《感想》

なんだかとっても水原さんらしい作品で、堪能しました。決して明るい話ではありませんが、読んでいて辛くならず、読後も意外と良かったです。

何を考えてるのか良く解らない攻めに執着される巻き込まれタイプの受けって、水原さんの初期作品と共通してますね。しかも今回は柔軟性があるというか、本人は無意識ながらしっかり自分の居場所をつくっているという、蛇に例えられる意外としたたかなタイプなんです。べそべそ泣かないんですよ。これは、私にとって高ポイント。

雅則が抵抗しないせいか、あまり暴力的なシーンもありません。宇喜多も彼なりに雅則を大切にしているのが読んでいて解るし、何より、抱くときに雅則を貶めるような発言をしないんですよ。敵とは決着がついて蛇友達まで出来て、主人公達にとってはこれ以上ないハッピーエンドです。

次作も、楽しめるといいなぁ。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)平凡なサラリーマンの雅則は、ある日、恋人が残した借金の身代わりに、裏社会で金貸し業を営む宇喜多の元へ拉致されてしまう。No2の美貌の男・高原に「心がない」と評される宇喜多は、何も映さない瞳で雅則を無理やり抱いてきた!! もう元の生活には戻れない――。組織に軟禁状態の雅則だが、宇喜多のことを少しずつ知るにつれ、次第に自分の居場所を見出してゆき…!?
(Amazon「内容紹介」より)

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