官能のエチュード (ダリア文庫)
空間プロデューサー・滝川仁(たきがわじん)×会社員・氷室涼介(ひむろりょうすけ)

《感想》

最近いろいろ忙しくなって、読書量が激減りしました。能率を上げるか、睡眠時間を減らすか。言うまでもなく能率ですね(苦笑)。なんかいい集中方法ないですか〜。

さて今日の本、タイトルからすると濃厚えろそうですが、メインカップルはラスト1回のみ。それまでは、滝川がセフレ相手にちらほらです。それもラストまでは最初だけなので、そっち系を期待すると、肩透かしを食らいますので注意。

氷室は、その見た目から「抱く側」ポジションにいました。でも無自覚ながら、本当は「抱かれたい」性質だったんです。フェロモン全開の滝川の濡れ場をたまたま目撃し、その後再会したことから、どんどん新しい世界が開けていきます。といってもハードな世界というわけではありません。大人の遊び場デビュー程度です。

二人の関係も、一般的な大人の付き合いで始まります。BLの場合、氷室はゲイであることを脅されて強引に関係を持たされる、というパターンが多いんですが、今回はそれはありません。ちゃんと話をして同意して、滝川がやりすぎたらちゃんと引いて、と節度のある展開。意外と「普通」なんです。これに安心できるか、物足りないと感じるかは、読み手次第ですね。ちなみに私は大筋安心、ちょっぴり不足でしょうか。

不足部分は、主に滝川の心理変化の描写が少ない点。他のセフレを切ってでも氷室が欲しい、その理由が明確に欲しかったですね。このままだと、いつか氷室に飽きるんじゃ…そんな心配がちょっぴり残りました。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)恋人にホテルで、Hが「つまらない」と言われ置き去りにされた氷室涼介は、ふと目にした光景に釘付けになった。向かいのビルの窓際にいる2人の男―目隠しをした華著な青年と彼を抱いている野性的な風貌の男。大胆な行為に驚いたがその奔放さに羨望を覚えた瞬間、男と目が合ってしまい涼介は慌てて立ち去った。だが一週間後、その男・滝川仁と仕事相手として再会してしまい…。
(Amazon「内容」より)

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