彼に棲む獣 (プラチナ文庫)
貿易会社社長息子・狩生凱(かりうがい)×大学生・榊千佳也(さかきちかや)

《感想》

獣ファンタジーです。設定もイラストも、ぐいぐいmyツボを押してきました。こういうのに、弱いんですよねぇ。

狼VS熊という、あまり見ない設定です。当然凱が狼で、じゃあ千佳也が熊…なんてことは、もちろんありません。熊に狙われたお姫様(本当は狼を奉る部族長の婚約者だった)。とある理由で対立した二つの族長が、それぞれ狼と熊の神様を生きたまま喰ってその力を取り込んだんです。長い時を経てもその力と本能は消えず、部族長の血筋に受け継がれてきました。

神様の成れの果ては、体外に出て行ったり他人に植え付けることが可能。狼の大部分は凱が押さえ込んでますが、熊は野放し状態。凱はこの神様を消滅させる方法を探していて、千佳也と出会います。

この千佳也、守られるだけのお姫様かと思ったら、芯はしっかりと包容力のあるタイプでした。熊との戦いにも、参戦してちゃんと役立ってます。まさしく私好みでした。

今回、とりあえず襲ってきた熊は倒しましたが、根本的な解決策は見つかっていません。千佳也の曽祖父の日記に手がかりがありそうですが、解読中だし。そう、本作はあきらかにシリーズ第1作目のポジションです。はっきり宣言していないのは、今後は人気次第ってことなんでしょうね。まだまだ多くの敵がいそうなフリもありますし、ぜひ続けて欲しいもんです。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)喰いたくて、たまらない── 人と交わり、変化する獣をテーマとするものばかり集めた図書館を手伝う千佳也は、無愛想な利用者の凱が気になって仕方がない。ある日、得体の知れない化け物に変貌した知人に襲われ凱に助けられた千佳也は、彼の異能を目の当たりにする。先祖が喰らった獣神のなれの果てが身の内にいると教えられるが、その「獣」は千佳也の匂いに惹かれ、凱の理性をも危うくさせるらしく……。
(Amazon「内容紹介」より)

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