麗しの棘に砂漠の制裁を (ビーボーイスラッシュノベルズ)
アシュバール王族・ハリール=ビン=ナヒド=アル=アシュバール×育種家・桐馬桂朗(とうまけいろう)
※シリーズ物です。既刊感想はコチラ→「砂漠の心に花の愛を」「砂漠の薔薇に永遠の愛を」
《感想》
さてさて、アラブシリーズ第3弾です。といっても主人公が完全に変わったので、リンク作といったほうが正解ですね。前巻までの露出に比べると胸ははだけてるものの一応上下スーツ着用の表紙に、やや控えめかなぁとぺらっとめくったら、定番の扉カラーが。油断させといて驚かす、という編集部の陰謀(笑)を感じました。
内容のほうも前作までの健気受けとは違い人生を謳歌するやり手受けのせいか、いろいろ奔放なことに。カップルは基本的に固定だけど、実力もあり自分でしっかり立つ二人がぶつかるので、その余波をかぶった隣の国の王様や今回登場のジュエリーブランド広報担当君も寝室に交えて、結構入り乱れてます。
最後まではしてない様ですが、1対1じゃなきゃ嫌〜という方は抵抗あるかもしれませんね。関係を持っても簡単に流されず本当に信頼できるたったひとりを見極める関係は、個人的にはとてもツボ。ただエロシーンのインパクトが強いのとボリュームが多くて霞んでしまった感があり、ちょっと残念です。
とりあえずお互い想いを通わせたようですが、時間軸が少し進んで、美咲が英国留学から帰ってきた時にはケンカ(?)をしてたようですし、まだまだ色々ありそうですね。
いろいろあるといえば、隣国王と広報君カップルもそうなる過程が省略されていて、こちらもいつか書かれるんでしょうか。果てしなく広がるアラブワールドですが、後書きにちょっと気になることが。
どうも作者さんが海外に移住しネット環境も整い辛いため、作家活動を終了しようとされたようです。なんとかこの作品は出たようですが、どうも今後は微妙な雰囲気漂う後書きになってます。さて、どうなるんでしょうね。
《2014.01.25追記》
この本のあと、2010.03を最後に新刊は出ていないようです。今ならネットも使いやすくなってたりしないのかな。