砂漠の心に花の愛を (ビーボーイスラッシュノベルズ)
アシュバール国王・バドル=ビン=ディヤブ=アル=アシュバール×育種家・美咲実(みさきみのり)

《感想》

ジャンキーな屋台の焼きそばが、とっても食べたいときがあります。同じように、エロ増量BLやアラブ物も、強烈な魔力で誘惑してきます。これには勝てません(笑)。そんな誘惑に負けて購入したアラブ物です。「着衣の王様と宝石のみ身に着けた受け」という定番な表紙に、逆に安心感が沸くのが不思議です。そして内容も、基本はきっちり押さえてありました。

有能な王・バドルは、信じていた人間に裏切られた過去から人間不信になっていました。自国の産業活性化とイメージPRのための緑化推進策として呼び寄せたのが、実です。彼は育てた薔薇がコンクールで賞を取るほど、有能な育種家でした。なぜか親身に自分を心配し慕う実に、バドルも心惹かれていき…という内容です。

中篇2作で媚薬はありませんが、行き違いによる初体験、執着、過去に面識があり実はそれによって救われていた、限られた寿命、後半では当て馬や同僚の妬みなど、お約束的な要素はがっつり詰まっています。実が病気で倒れてからはかなり都合の良い展開ですが、ハッピーエンドBLとしては、ある意味王道かと。きっと大丈夫なんだろうなぁと安心して読めました。

王の人間不信の原因になった人物は名前だけなので、これはもしかして続編がある?と思って調べたら、やっぱりありました。前半で登場したお医者も既刊からの出張のようだし、話は果てしなく広がりそうです。どこまで追いかけようかなぁ。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)「砂漠の狼」の異名を持つ冷徹な王・バドル・精悍な見た目と不遜な眼差し、圧倒的な力を持つ孤高の王は、薔薇の育種家として招聘した儚く美しい日本人・美咲に惹かれ始める。王であるゆえ真の愛に飢えたバドルは、健気な美咲を傲慢に奪い、初夜に激しく蹂躪してしまう!優しくしたい、けれどもっと啼かせたい―相反するバドルの愛は、花びらのように柔らかい美咲を濡らし艶やかに染め上げ…!王の独占欲に絡め囚われる純愛。大量書き下ろし付で登場。
(Amazon「内容」より)

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