恋の冷めない距離 (アズ・ノベルズ)
少女漫画雑誌編集者・真田慎司(さなだしんじ)×俳優・結城直哉(ゆうきなおや)
《感想》
読んでる最中にいろいろ細かい用事が入って、細切れになってしまいました。そのせいか、やたらと時間がかかりました…。
親友の二人。でも親友と思っているのは直哉だけで、真田はずっと前から恋心満載でした。でも相手に嫌われたくなくて、同居していたときもずっと我慢してたんです。でも直哉が彼女と別れ、そんなときに自分の交友関係(セフレ)を非難されたことから、暴走。無理やりやっちゃうわけです。
実はここに至る前に未遂が1回あったんです。そこで直哉が真田を切らずに関係を修復しようとしたことからも解るように、直哉は真田と誰よりも離れたくなかったわけで。これを友情と呼ぶか恋情と呼ぶかは、相手を受け入れられるかどうかだけでした。その後、直哉の誘拐事件を経てお互い素直に歩み寄り、やっと自分の気持ちを伝え合います。
読み終わってまず思ったのは、この話ネタを盛り込みすぎですよ〜。主人公達の恋愛事情に加え、漫画編集者の裏事情、マネージャーへの後輩タレントの恋心、セフレの思わせぶりな過去といった具合です。
そしてなにより唐突なのは、誘拐事件。前フリが全然無くていきなりだし、1週間も拉致されてるのに事後にちょこっと説明して終わりです。この事件がなくても二人とも前に進もうとしていたので、ちょっと蛇足に感じてしまいました。親友を恋人として受け入れる心の変化に、焦点絞って書いていてほしかったなぁ。
でも、面白くなかったわけじゃないんですよ。1冊に纏めるには目移りしすぎなだけで。落ち着いて一気読みしたら、感想も違ったかもしれません。