松前先生と美貌の作家 (SHYノベルス)
挿絵作家・松前千種(まつまえちぐさ)×元華族次男兼覆面作家・櫻井春之(さくらいはるゆき)

《感想》

このブログで取り上げた遠野作品の大半は「茅島氏〜」関連です。それ以外は読んで無いのかというと、そうでもなくて、実は60冊程度読んでます。特に「情熱シリーズ」は大好きで、お宝本になってるんですね。じゃぁ、なんで取り上げないかというと、比較的最近のものが、微妙に好みからずれていたから。

前述の2シリーズは初期の作品で、淡々とした文体とウェットすぎず自分の足で立ってる受けさんが特に好きだったんです。あまりにもツボだった為その反動というか、ハードルが高くなってしまったんですねぇ。なかなかツボセンサーが反応しなくなっていました。

でも今回アップした話はラストまで文句なしに楽しめました。受けのタイプはけっして好みではないんですが、このワガママ具合に怯まず真正面から対抗する攻めと対になることで、とてもいい感じに。ワガママも世間しらずなのに節度というかそういうものが感じられて、不愉快なものではなかったので平気だったんだと思います。

一気に二人が近づくんじゃなくて、まるで漫才のような掛け合いをして近寄っては離れ、また歩み寄るというスローな展開も、控えめなえろシーンも、古きよき時代の話の雰囲気にピッタリでした。そしてなによりも良かったのは、饒舌すぎず、個人的に「茅島氏」を彷彿させるような、まさしく好みの文章だったことでしょうか。

イラストも話をとても盛り上げていて、木下さんの漫画から六車君がゲスト出演してるなど、ファンサービスも満点な、とっても満足の一冊でした。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)ぼくはあなたのものになる。だから、あなたはぼくだけのものになって欲しい―渋谷は松涛に屋敷を構える元侯爵櫻井家の若様、春之は人も羨む美貌の持ち主だ。末っ子として家族中に甘やかされ、友人たちからちやほやされ、気づけば負けず嫌いで、我が侭で、そのうえ傲慢な若様になっていた。そんな春之にはひとつだけ、誰にも知られたくない秘密があった。それは覆面作家、小櫃由布であるということ…。憧れの挿画家・松前千種にいつかは絵をつけてもらいたいと思っていた春之だが、ある日、紳士倶楽部で出逢った見知らぬ男に松前千種の悪口を言ってしまう。ところが、その男こそが松前千種だった。
(Amazon「内容」より)

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