卒業生-冬- (EDGE COMIX)
高校生・草壁光(くさかべひかる)×高校生・佐条利人(さじょうりひと)
※シリーズ物です。既刊感想はこちら→「同級生」
《感想》
さて、予告どおり続刊かつ完結編である「卒業生」です。これは「冬」と「春」の2冊になっていて、まずは「冬」から。
前作同様、日常生活がゆっくりと綴られています。高校3年の冬というと、進学希望者には受験勉強まっさかり。佐条も例外ではないのですが、まめな草壁と予備校アフターデートをしてます。お互い嫉妬したり嫉妬したりしてますが(笑)、めちゃくちゃ可愛いですよ。
そんな佐条の前に、母の病気という壁が立ちはだかります。父が仕事で不在の中、全てを完璧にこなそうとする佐条と助けたいと思う草壁。いくら相手を思ってても自分の気持ちを押し付けてはダメ、ということに気付く草壁がカッコいいんです。こんな草壁だから、佐条もぎりぎりで素直に弱音が吐けたんでしょうね。
でもこんなところで終わると、めちゃくちゃ続きが気になりますよね〜。2冊同時発売だから、すぐ続きが読めますが、雑誌派はヤキモキしただろうなぁ。私が単行本派なのは、じっと我慢の子でいられないから。シリーズ物は完結まで待つこともあります。やっぱり一気読みですよ。
ところで「冬」には、もうひとり頑張った人が。それはハラセン=原先生でした。「同級生」で当て馬として登場、それで終わりかと思ったら、過去の話とか、その後の妄想とかネタが一杯です。自分の誕生日に、好きな子(佐条)に贈り物をするなんて、健気じゃありませんか。でもそのプレゼントは佐条の嫉妬でお蔵入りしてしまいそうですが。
さていよいよ明日は「春」。本当に卒業です。あ〜、なんかちょっと寂しいかも。
茜新社 2010-01-28
以下は、「同級生」2010.03.20拍手お礼です。
「同級生」に拍手ありがとうございました。
このシリーズ3作は、本当に名作ですよね。クリスマスになると流れるあの曲のように、卒業シーズンが来るたびに思い出すんだろうなぁ。