同級生 (EDGE COMIX)
高校生・草壁光(くさかべひかる)×高校生・佐条利人(さじょうりひと)

《感想》

卒業シーズン真っ盛りですね。そう、このシリーズを読むのにピッタリな季節になりました。特に「卒業生」は発売直後に入手していたんですが、読むのがもったいなくて(笑)今まで寝かせてたんですよ〜。でもついに読了しました。
まず今日は、「同級生」から。これは随分前に読んでたんですが、今回「卒業生」を読むにあたって再読しました。

後書きに「まじめにゆっくり恋をする話を描く」とあるとおり、日常の出来事が短編形式で続きます。好きになって、でもまだ高校生だから周りの声にもちょっと振り回されたりして、それでも結局自分の心の示す相手の隣にいる、という丁寧な展開が読者にも優しく響きます。

高校受験に失敗してレベルの低い高校に入学した優等生と、バンド活動にせいを出す能天気な高校生というのは、BLでは珍しくない組み合わせです。こういう場合、どちらかが相手に対して立ち位置が上なことが多いんですが、本作は違いました。

合唱祭の歌の練習を通じて親しくなるんですが、草壁に「教えてやってる」という感じがまったくないんです。佐条も相手を見下していないんです。自分の目で見て話して感じた相手の姿を、そのまま受け止めて。これが読み手(というか私)にとって、気持ちいいんですよ〜。

主人公二人も従来のステレオタイプなキャラとは違い、草壁はイマドキの若者らしい部分と大切な相手には一途で思いやる部分を併せ持ち、佐条はつんつん優等生に見えて意外と自分の感情に素直に行動するなど、とても魅力的です。

こんなキャラなのでしんみりしたシーンばかりではなく、むしろ軽快な笑えるシーンの方が多いくらい。そんな中にじんわり心に響くセリフやドキッとする表情が散りばめられてます。

とまぁ、ベタ褒めになってしまいましたね。でも何回読んでも新たな発見がある名作だと思います。ということで、の感想でした。明日は2・3作目「卒業生」の予定です。

 あらすじ(PCはマウスを乗せると表示)合唱祭前の音楽の授業中、同級生でメガネの優等生・佐条利人が歌っていないことに気付いた草壁光。佐条は歌なんかくだらないのかと思っていたが、ある日の放課後、だれもいない教室でひたむきに歌の練習をする佐条の後ろ姿を見た草壁は思わず声をかける…。高校時代のピュアな恋愛をさわやかに描いた、青春ときめきボーイズ・ラブ第1弾!!
(Amazon「内容紹介」より)

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