さくっと読めるBLでした。大掃除の合間には、ちょうどいいかも。
父の遺産相続問題で命を狙われる春希と、春希を別件で助けた明彗の恋愛物です。遺産がらみのサスペンスは、本妻とその子供が悪役であることが最初から判明していて、添え物程度です。アメリカで襲ってきた殺し屋が逃げたままなのは、ちょっと気になりますが。
それよりも、迫る春希の大胆さと、逃げる明彗のヘタレっぷりが見ものでした。過去に恩人を身代わりで死なせてしまった明彗は、「幸せになる資格はない」と自分で自分を縛っています。でも、16も年下の全力投球のアプローチにぐらつき、結局は春希の粘り勝ち。
賞金稼ぎを続ける明彗と春希の今後など、続きが書けそうな終わり方になってますが、どうでしょうか。版元が最近BL書籍に積極的じゃないからなぁ。あ、でも今月から新レーベルがスタートしたので、もしかしたら復活があるかもしれませんね。