心臓疾患を持つ青年と医師の純愛成長物語がメインです。近年流行の、命のタイムリミット付き純愛物のBL版といったところでしょうか。BLがその他の映画や小説と違うのは、ハッピーエンドということ。作家さんは、バッドエンドも考えたそうですが。私は小説の中でくらい希望を持ちたいので、ハッピーエンド大賛成です。
全体的に、淡々とした印象を受けました。エロもそれにあわせてか控えめで、いわゆる「素股」でのみ。相手が心臓疾患もちですから、興奮させるとダメなんですよ。ちなみに記憶喪失と強盗殺人事件、ミステリの要素が二つも入っていますが、そちらはわりと早い段階で目星がつきます。
本作で浩之はやっと母の子宮から外の世界へ飛び出したばかり。自分で世界を見て物を考え、いろんな出会いをして成長する浩之に、相沢が「身を引いた方が…」なんてこと考えそうですね。逆に相沢の結婚話とか出てきて、実家の両親が絡んでくるとか。
後書きによると、続きそうな気配があるので、こんなことが書かれるのかも。できれば、合体も最後までさせてあげて欲しいなぁ(笑)。