日本画家・遠山琉成(とおやまりゅうせい)×ヤクザ・梁瀬迅(やなせじん)
※シリーズ物です。前作感想はこちら→「破滅の爪痕

前作がとても気に入っていたので、こちらも購入。とても楽しみにして読み始めました。

そして読み終わった感想は、正直う〜ん…。要素を詰め込みすぎて、溢れて薄くなっちゃったって感じでしょうか。
出だしは順調だったんです。庭を眺めながら主人公達がまったりしていて。琉成の昔の男・一乗寺や従兄弟やらが登場したあたりも、まぁ解ります。でもその二人が、中途半端に絡みだしてからは、なんだかスッキリしない気配が。

梁瀬が身を引く決心をしたり、ワザと嫌われようとした梁瀬の思惑に嵌って、琉成がつれなくなるのも解ります(ちょっとムカついたけど)。そしてここまでで全体の4/3。
残りの1/4で、梁瀬が渡英→一時帰国→拉致→救助→和解でよりを戻す、という怒涛の展開です。前も思ったけど、ラスト駆け足どころかバイク便並の早さです。
従兄弟と元彼、悪役はどちらかに絞った方が、内容が充実したのではないでしょうか。

大体、琉成が一乗寺の所へ通ってた理由が「背中の刺青」なんて、一言伝えたら済む話なんですが、なんで「お前には関係ない」しか言わなかったのか不思議です。一乗寺と会ってる事を隠すなら解りますが、おおっぴらに今彼の前で元彼を擁護してるし。

そして最大の不思議は、ラストで梁瀬に号泣させた「琉成が梁瀬のことだけを考えて描いた絵」に関する記述が一個もない!人物画なのか、風景画なのか。一切何も書かれてないんです…。

期待が大きすぎた分へこんでしまいましたが、梁瀬の男前度は相変わらずなので、今後さらに私のツボど真ん中の続編が出てくれることを期待して、★3つです。
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