皇帝(ツァーリ)と呼ばれた男 (1) (B-MIXED)
プロシア皇家後継者・アレクセイ=ニコラーエヴィチ=ラフマニノフ×美大講師・香坂彰人(こうさかあきと)
※絶版です。

【追記】
新装版および電子書籍版が出ています。詳しくは「皇帝(ツァーリ)と呼ばれた男 新装版全2巻」をチェック!

《感想》

小説とコミックがミックスになった作品です。予想以上に楽しく読めました。

舞台は架空の国プロシア。元々は王国でしたが二十年前に革命が起こり、現在は軍事政権が権力を握っています。そんなプロシアの皇家に代々伝わる宝「インペリアル・エッグ」を研究対象とする彰人が、旅行でプロシアを訪ねてアレクセイと出会い、お互い一目惚れをして話は始まります。

彰人は立場の違いに悩み、アレクセイは軍事政権により荒廃した国を立て直すため両親の仇でもある現権力者と対決し、そこにインペリアルエッグが絡んできます。

恋愛小説にミステリの要素がほどほどに盛り込んであり、ラストがハッピーエンドなのはお約束どおり。初めはすぐ泣く彰人に「お前は幼稚園児か!」と思い読むのをやめようかと思いましたが、だんだん話そのものが面白くなり結局一気読みしました。

小説が水上さんなので、主役両方の考えていることが良く分かります。また、「インペリアル・エッグ」という宝や王宮といったビジュアル要素はコミックでしっかり表現されているので、企画としてよかったのではないでしょうか。

ただ気になったのは、国の名前。ロシアをモデルにした架空国とありますが、プロシアってプロイセンの英語読みで旧ドイツのことですよね。ドイツでロシア。まるで某県にある「東京ドイツ村」のような違和感が(笑)

◆あらすじ(Amazonより)
石畳に冷たい雪が降りつもるプロシア── 日本から来た美術研究者・香坂彰人は、「皇帝」と呼ばれる謎めいた男に救わる。獰猛な狼の瞳をした彼は、彰人を運命だと語り、激しく抱いた! 秘宝「ラスト・インペリアル・エッグ」をめぐるドラマと、熱く甘く燃え上がる恋。今、運命の輪が回り始める──!

ところで、昨日菱沢九月さんの本を取り上げたところ、椋木さまから同じ作者さんの「溺れる体温」「熱病の花」をご紹介いただきました。

私もこれ読んでます。新聞記者と昔の事件関係者のお話ですよね。イラストがとてもやさしくて、話とぴったりだわぁと思いました。

またオススメがあったら教えてくださいね。

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