酔いどれ金魚と野獣 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
彫師・今井誠一(いまいせいいち)×バーテンダー・門脇一広(かどわきかずひろ)
《感想》
これだけダメダメな主役というのも珍しいです。でもなんとなく憎めない。こんな相手にはまる今井の気持ちもちょっとだけ(本当にちょっとだけ)解りますね。
今井の親父エロテクをもってすれば、門脇をお酒や巷の奥様達から切り離すことも可能なはず。面倒見もとてもよいので、門脇も安心して溺れられるでしょう(笑)。
とここまで書いて、唐突にあることが気になりました。なんかどこかで登場人物が似たような話を読んだことがあるわぁ。
そこで手持ちの本をひっくり返して見つけ出したのが、すずはら篠さんのコミック「首里と優一郎シリーズ」です。こちらはバーテンダーとやくざの組長が主役で、伝説の彫師も登場します。
「Drive Me、Crazy」と続編「dead light」は単行本で出ていますが、残念ことに完結編は同人誌です。そのため、私はラストをまだ読めていません。。。
カレーと肉じゃがは具材が同じでもまったく違う食べ物になるように、この二つもまったく違います。前者は全体的に明るいトーンですが、後者はどっぷり重い空気が漂います。どっちが好きかは読み手さん次第。私はどちらも好きですよ。
◆あらすじ(Amazonより)
バーテンダーの門脇は、ひょんなことから腕利きの彫師・今井に付きまとわれてしまう。彫らせろと迫られ辟易していたある日、過去の深い傷が疼いて禁忌を犯し、自棄になった門脇に、今井は快楽の牙を突き立てた。今井から与えられる、躰が蕩けてしまいそうなほど濃厚な酩酊に、門脇は貪ることをやめられない。もっと嬲って欲しい、辱めて欲しい。その欲望だけに囚われ、めちゃくちゃにされたいと身悶える門脇だったが……。