どうしても触れたくない (ミリオンコミックス CRAFT SERIES 26)
会社課長・外川陽介(とがわようすけ)×部下・嶋俊亜紀(しまとしあき)

《感想》

6年ぶりに続編「それでも、やさしい恋をする」が出たこともあり、改めてコミックスを読み直しました。それから自分の感想を読み直すと、ブログを立ち上げてまだ1か月もたっていない&まだ何をどう書けばいいのか迷走していた頃で、なんともそっけないんですよ〜(笑)。

ということで、当時の感想も交えつつ改めて感想を書き直しました。この作品は本当に素敵だよ〜!ってことが前より伝わりやすくなってるといいなぁ。

「泣いた〜…」初めて読んだ時の感想は、この一文でスタートしました。それなりにBL愛読者歴があって今ほど涙モロくもなかった当時の私としては、それぐらい印象深い作品でした。今回の読み直しでは展開を知ってるから大泣きはしなかったけど、目はしっとり。なのに読後はとっても優しい気持ちになれるってすごいですよ〜。

本作を読むまでは、好きなBLコミックスは個人的好み=特殊設定(ヤクザものやファンタジーetc.)がほとんどだったんです。でもこの作品は、ごく普通の日常を取り上げていて。BLコミックスもついにここまで、と本気で思ったのは初めてだったかもしれません。

とある事情で転職した嶋が、勤務初日に上司の外川に対して抱いた印象は「ヤな奴」。確かに最初の頃の外川って、いい加減かつ無神経な感じなんです。手もめちゃくちゃ早くて、2話目の冒頭では二人でベッドだし(笑)。でも意外と他人のことをよく見てるし、何気なく配慮もしてます。

一緒に過ごすうちに、嶋の反応や言動が可愛くて外川はどんどん嶋に気持ちを持っていかれます。それは嶋も一緒、でも彼は前の辛い恋=転職した理由が根深く尾を引いていて、ノンケの外川との関係をはっきりさせることを恐れていました。

この時の嶋って、超後ろ向きネガティブ君。いつもの私だったら「合わない」と切り捨てたキャラそのものです。なのに嶋のことは、「過去に負けるな〜」って心底応援してました。彼が臆病になってしまった辛さ痛さが、架空の物語に思えないほど伝わってきたからでしょう。

だからラスト、過去が乗り越えらず前に進めなくなっていた嶋が、自分から京都まで外川に会いに行ったとき。普段無口でぶっきらぼうな嶋が「怖いけどがんばりたい」とボロボロ泣きながら訴えるところで、私まで一緒に涙ぐんでしまったというわけで。よく頑張った、嶋!

本編後のおまけ描き下ろしでも、外川の嶋ラブっぷりとか、外川が過去のトラウマをぽろっと話したとき泣くのをこらえる嶋の可愛さとか、見どころは満載。甘いだけじゃない切なさが、両想いの後にも待ってました。いやぁ〜、何回読んでもやっぱり凄いわこの話。

あまりに素晴らしかったので、初読み感想のラストは「続編激希望!新作でもいいよ〜!」でした。新作は、みなさんご存知のとおり何冊か。「次回を待て!」が苦手な私は、一気読みを待ってヤクザ物シリーズを寝かせてます。

そしてそして。同人誌のみで販売されていた続編…じゃなくてリンク作が、ついに商業化。本作で二人をつないでくれた同僚・小野田の話です。お相手は、本作で存在だけはちらっと出ていた方で。感想、もちろん書きますよ〜。

◆あらすじ(Amazonより)
新しい職場に初めて出社した日、嶋はエレベーターで二日酔いの男と一緒になる。それが、新しい上司・外川との出会いだった。無遠慮で図々しいように見えて、気遣いを忘れない外川に惹かれる嶋だが、傷ついた過去の経験から、一歩踏み出せずにいる。一方、忘れることのできない記憶を抱えながらも外川は傷つくことを恐れず、嶋を想う心を隠さない。好きだけど、素直にはなれない・・・不器用な想いの行方は?

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